「ひやおろし」は江戸時代が起源となる。当時は保存性の問題で広く流通できなかったため、酒蔵の近くに住む人しか飲めない貴重品だったのじゃ。さらに、灘の宮水(硬水)で仕込んだ純米酒に熟成期間を設けることで飲み口を柔らかに変化させておったのじゃ。なお、戦前の兵庫県灘地方で生産される純米酒に多い呼称でもあったぞい。全国的に人気となったのは、今から約30年前に卸売業を営む株式会社岡永(日本名門酒会/SSIの賛助会員)が、秋の限定品として展開したことがきっかけじゃったな。
皆の衆も、秋ならではの楽しみである日本酒「ひやおろし」の起源を多くの人に伝えてやっておくれ。