Vol.27 「酒」という字の起源と「日本酒の日」の関係

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皆の衆は「酒」という字の起源を知っておるかの?

起源は「酉(とり)」を表す象形文字

酒のつくりの部分である「酉(とり)」は「醸」「醗」「酵」のように、酒に関連した漢字に用いられておる。これは酒を醸す容器(壺)が半ば土に埋まっている様子を表した象形文字が起源なのじゃ。

一方、古来、酒は薬として用いられていたため、医学の「医」の旧字体である「醫」の部首にも酉が使われておったのじゃ。

壺を表す「酉」に水(液体)を表す「さんずい」が付き、「酒」となった

「酉」と「日本酒の日」の意外な関係

ところで10月1日は「日本酒の日」じゃな。これは10月が米の収穫時期であること、日本酒造りが始まる時期であること、十二支の10番目が「酉」であること、現在の酒造年度(BY)が制定される以前の1965(昭和40)年以前には酒造年度が10月1日に定められていたことなどから、1978(昭和53)年に日本酒造組合中央会が制定したのじゃ。今年はコロナ禍で、各地の酒蔵で予定されていたさまざまなイベントが自粛を余儀なくされておる。しかし、そのような中でも、オンラインを活用したり、YouTubeでのライブ配信をしたりしながら、少しでも盛り上げようとしているようじゃ!

徐々に秋も深まってきた。日本酒の燗酒がより旨く感じ、秋刀魚や秋鮭など、相性ぴったりの食材が次々に登場してくる。皆の衆も、これからの季節はめいっぱい日本酒を楽しんでおくれ!

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【歴史その1】日本酒誕生にまつわる逸話

【参考】
『酒仙人直伝 よくわかる日本酒』(NPO法人FBO)          

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