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皆の衆は焼酎といえばどの地域を思い浮かべるかの? 鹿児島をはじめ、九州地方を思い浮かべる御仁が多いんじゃなかろうか。実はな、焼酎は、生産していない地域もいくつかあるんじゃが、ほぼ日本全国で造られておるのじゃよ。もちろん、焼酎は東京でも造られておるぞよ! ただし、そのほとんどは伊豆諸島で造られておる。
伊豆(東京)諸島の焼酎は、「東京島酒」または「東京島酎」などとも呼ばれておるのじゃ。現在は、伊豆大島、新島、神津島、三宅島、八丈島、青ヶ島の6島で主に乙類焼酎(本格焼酎)が製造されておる。蔵元数は9社で、生産石数は合わせて約3,000石 なのじゃよ。
伊豆諸島での焼酎造りの歴史は、19世紀中頃(江戸時代末期)とされておる。薩摩藩の回漕問屋主の丹宗庄右衛門が1853年に密貿易の罪で八丈島に流刑された際に、さつま芋による焼酎造りを伝授したことが起源じゃ。
伊豆諸島で造られる焼酎は、伝統的には、主原料がさつま芋、麹原料が麦の「芋麦焼酎」が主流じゃったが、近年は、主原料が麦、続いてさつま芋、麹が麦という「麦芋焼酎」が多くなっているようじゃのぉ~。
使われる芋の品種はいろいろで、その味わいも多岐に渡っておる。
また、昔ながらの製法で、麹、酵母、原材料、水などを一度で仕込みを終える「どんぶり仕込み」を再現して商品化する蔵元もあったりして、東京島酒はバラエティに富むのじゃ。皆の衆も是非味わってみてはどうじゃな?
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