テイスティングは、まず万全の体調で臨むことが大切です。テイスティングの前にタバコや匂いの強いものの摂取は厳禁です。また、香りの強い化粧品や香水の使用も控えましょう。数種類のテイスティングを行う場合、水を飲みながら行います(ちなみに、唎酒師などは、必ず吐き出します)。香りを嗅ぎ続けたり、過剰な数をテイスティングすると、嗅覚や味覚が麻痺するのでご注意を。
次に暑すぎず、寒すぎない20℃前後がベスト。日本酒自体の温度は香味の特徴が一番わかりやすい15〜18℃で行います。器は、蛇の目の唎猪口がよく使われますが、香りを重視するなら、ワイングラスを選ぶと良いでしょう。
テイスティング能力の向上には、数をこなすことです。自分の感じたことを口に出したり、書き留めるクセをつけるとともに、周りの人との意見交換を行うなど、人がどう感じているかを意識することが肝要です。