東野 有樹 さん(コスモリカー寺田町店)

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1980年大阪生まれ。
大学卒業後、大手ビール会社勤務の後、家業を継ぐ。
2019年唎酒師の資格を取得。

JR大阪環状線「寺田町駅」からほど近くの「コスモリカー寺田町店」。「日本全国約100か所の蔵元と提携し、代表自らが選び抜いた各地の地酒を販売しています」と、店を切り盛りするのは2019年に唎酒師の認定を受けた2代目・東野有樹さん。大手ビールメーカーを経て、家業である同店に戻ったそうです。
 駅近くゆえ、町の酒屋さんとしての店構えはもちろんですが、「業務用卸売に力を入れています」と東野さんが言う通り、天王寺、生野等を主に数百店舗との取引があるとのことです。

熱意溢れる商品ラインナップと熱心なお客様対応

 取り扱う日本酒は、東野さんのこだわりのセレクション。それらの多くは、自らが蔵元や展示会などをまわり、蔵元と話したうえで、自店のお客様に相応しい商品を直接仕入れているそうです。
 これまでは、純米酒を中心にラインナップしていたそうですが、最近では、お客様の多様なニーズにお応えするため、ある程度、幅の広いタイプをラインナップされているとのことです(自らは、熟成感のあるタイプがお好きだそうです)。
 取引先となる飲食店も日本酒に対する意識が高く、ご要望やその店の料理、客層などを踏まえ、ベストな商品を提案することを心掛けているそうです。
 また、お店に足を運ばれた方の勤務先が、取引先になることも多いとのことで、東野さんのお店でのお客様に対する熱心さも想像がつきます。

自身の見聞を添えた提案がモットー

そんな東野さんは、取引先からのヒアリングも、できる限り欠かさないそうです。その中で、新たなご要望はもちろんのこと、旬の美味しいお酒や楽しみ方、さらには、自らが直接、見聞きした生産者の想いを一緒にお伝えするようにしているとのことです。
 たしかに、有名銘柄の指名注文もあり、それに応えなければならない時もおありのようですが、「こんなお酒もいいですよ!」と提案を行い、結果として、お酒のことを任さられる取引先も多くあるようです。
 東野さん曰く、「(自社のマーケット内では)若い方、特に女性のユーザーが増えてきている。若い方は、日本酒に対する目線がご年配の方とは明らかに違うと感じるし、視野が広い、いろいろなタイプだったり、銘柄を、いろいろな飲み方で楽しまれる印象を強く感じる」。また、その理由として、「きっかけとして、希少性のある有名銘柄の存在は大きいと思う。その存在により、今まで日本酒を飲んだことが無かった方々が、日本酒に興味をもたれ、日本酒もいいなーと思っていただいた」と、取引先での消費のされかたから、若いユーザーが増えている理由を考えられていました。

 灘、伏見といった酒処に挟まれる大都市・大阪。消費者はもちろんのこと、飲食店の業態も多岐にわたるため、そのひとつひとつの場面に適した日本酒の提供は、実に多様となります。その中で、東野さんが取り組む、「提案」は、現在でもお客様に多くの満足を与えていますが、「もっともっと、日本酒の素晴らしさや力を受け入れてもらえるよう、いろんな角度、方向性からの提案をしていけたら」と、今後のさらなる思いをお持ちです。

コスモリカー寺田町店

大阪府大阪市天王寺区寺田町2丁目8-26
☎︎ 06-4305-8805
URL:http://marutaka-osaka.com/
10:00~20:30
年始(1月1~4日)休

「2020年7月現在」

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