「学生の頃は居酒屋でサワーやビールなどを飲んでいましたが、一般企業に就職し、仕事の飲み会や接待で年配の方たちと酌み交わすようになると、せっかく新潟に暮らしているのだから美味しい日本酒を飲んだらどうか、と言われました。また、美味しい和食やお寿司の味も覚えるようになると、合わせるお酒はやはり日本酒だと自分でも思うようになりました」
2001年、27歳の時に転職し、大学の助教に就任。ホスピタリティ論や観光マーケティングの教鞭をとるかたわら、日本酒をより詳しく知りたいと、’06年に唎酒師の資格を取得。それを足がかりに、’09年には女性のための日本酒コミュニティ「にいがた美醸(ビジョウ)」を主宰するようになります。
「私は一人でも居酒屋に行っていたのですが、同世代の女性が気兼ねなくカジュアルに日本酒を楽しめるムードは当時まだありませんでした。が、おじさんたちだけのものにしていてはもったいない、女性たちに知って欲しいと思ったのがきっかけです。最初は日本酒を楽しく飲むための小さなサークルのようなものでしたが、やがて県内の酒蔵訪問ツアーなどを開催するようになりました」