オーナーの宮本重晴氏は、サラリーマン生活を1年経験した後、学生時代からあこがれのあった飲食店の道に進むことに決め、グローバルダイニングの「モンスーンカフェ」でサービスに従事。
「その頃、たまたま日本料理店での食事で飲んだ醸し人九平次に衝撃を受けまして。日本酒ってこんなに美味しいものなのかと。以来、すっかりはまってしまいました」(宮本氏)
飲食店の厨房で働いていた美和さんと出会い、いずれ結婚して2人で店を開くことを目標に、彼女は、西洋料理の礎であるフランス料理をきちんと学びたいと、「ル・コルドン・ブルー東京校」や九段下「ル・プティ・トノー」で修業を積みます。一方、宮本氏は和食店で働きながら、唎酒師と焼酎唎酒師、そして酒匠の資格までをたて続けに取得していきました。
「酒匠のセミナーでは、料理とのペアリングで欧風料理と組み合わせるのも充分ありだと知り、私たちの個性を生かした店作りのイメージがより現実的なものになっていきました。また、ニューヨークの姉妹店でしばらく働く機会があったのですが、現地のレストランでのSAKE人気やワイングラスでサーブするといった潮流を目にしたこともヒントになりましたね。開業前には調理の仕事に1年半就き、料理に対する理解を深めました」