日本酒造りに使用される水は「酒造用水」(通称・仕込み水)と呼ばれます。酒造用水の条件は「鉄分が少なく、カリウム、リン、マグネシウムを適量に含むこと」です。日本では川が短く、雨が多いため、ミネラルを含有する時間が少なく、世界の水と比較すると軟水傾向です。
京都市伏見などの軟水で仕込まれた日本酒は、すっきりとしてやわらかな飲み口となり、兵庫県灘のように中硬水で仕込まれた日本酒は、しっかりとしたボディと厚みのある飲み口になるとされます。
「灘の男酒、伏見の女酒」という言葉が江戸時代からるように、水が日本酒に与える影響は当時から知られていたのですね。