Vol.6 初夏にピッタリの美味しさ!奄美が誇る「黒糖焼酎」の魅力

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段々気温が上がってきたのぉ~。暑い日のおススメは黒糖焼酎じゃ。

という訳で、今日は黒糖焼酎の歴史や特徴、魅力をお伝えするぞよ。

立夏を過ぎ、段々と暑くなる日が増えてきたのぉ~。急な気温上昇でバテ気味の人もおるのではなかろううか。気温が変わると夜に嗜むお酒も変化するじゃろ!? 初夏の陽気を感じられる今日この頃におススメしたい焼酎があるぞよ。それは奄美で造られる黒糖焼酎じゃ。黒糖由来の甘く華やかな香味は、ロック、水割り、ソーダ割りにすると、なんとも言えん爽快な飲み心地が得られるのじゃよ。

家飲みでも黒糖焼酎の魅力を味わおう
奄美大島開運酒造の代表銘柄「れんと」は、音響熟成という独自の製法で造られた黒糖焼酎です。約3ヶ月間クラシックをを聴かせて熟成しているそうです

黒糖とは、サトウキビの搾り汁を煮詰めたもの

黒糖焼酎が造られる奄美群島は、鹿児島県に属しておって、場所的には沖縄県のすぐ上に位置する南国の島々なんじゃよ。黒糖焼酎は、その中の奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の5島で造られておるのじゃ(現在、27社の酒蔵が存在)。黒糖とは、サトウキビの搾り汁を煮詰めたものじゃよ。サトウキビは、17世紀の初めに中国から伝来したようじゃ。ただし、当時のサトウキビは超高級品だったため、これを原料にはしなかったんじゃよ。

黒糖焼酎が造られる奄美群島は、鹿児島県に所属
奄美群島の美しい青空とサトウキビ

酒税法の例外として黒糖を原料とすることを許される

黒糖を原料にした焼酎が本格的に造られるようになったのは、太平洋戦争後のこと。当時も今も黒糖を焼酎の原料にすることは酒税法で禁止されておるのじゃが、奄美群島が1953(昭和28)年に日本に返還された際、米麹を併用するという条件付きで、奄美群島だけは特産の黒糖を原料にしてよいという特例が出されたんじゃ。そこから奄美群島の黒糖焼酎の歴史は始まるというわけじゃな。

2009(平成21)年には、地域団体商標として「奄美黒糖焼酎」が登録されておる。群島内の全社が加盟する奄美大島酒造協同組合では、奄美諸島の地図をデザイン化してロゴマークを制定し、黒糖焼酎のボトルに貼付するようにしておるぞよ。

奄美黒糖焼酎のロゴマーク。
奄美諸島の地図をデザイン化している

黒糖焼酎には糖分は一切含まれない

外飲みを自粛しなければならない時期が続いておるんじゃが、奄美で造られる黒糖焼酎を家で飲みながら、せめてもの南国気分を味わってみてはいかがかの? そして、コロナ禍が終息したら、奄美に赴き、コーラルブルーの海を眺めながら、是非本場の「黒糖焼酎」を味わってくだされ。

黒糖焼酎は「糖分が多いから…」と敬遠する人がおるようじゃが、蒸留して出来上がった焼酎に糖分は一切含まれないので、安心して飲まれるとよかろう。

のんびり海を見ながら黒糖焼酎が飲める日を心待ちに…

【参考】
『焼酎の基』(SSI)

交通新聞社発行『交通新聞(7月25日付)』 美酒漫遊の旅「奄美大島と黒糖焼酎と国道」(筆者:若松隆夫氏)

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