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なじみのないお方もおられるじゃろうから、「日本酒の熟成古酒」について、ちと解説いたそうかのぉ。ワインに比べると、まだまだ聞き慣れんかもしれんが、最近では熟成させた日本酒もよく見るようになっておるぞよ。ワインやウイスキー、醤油や味噌の世界では聞きなれた言葉じゃが、「熟成肉」や「熟成魚」「熟成日本酒」という言葉は、確かに新鮮じゃな。
そもそも熟成とは、広辞苑によれば「十分に熟してできあがること」「物質を適当の温度に長時間放置して化学変化を行わせること」などと書かれておる。つまり、長時間寝かせることで、何らかの化学変化をさせるということじゃな。
日本酒のラベルには古酒、熟成酒、熟成古酒、長期熟成酒、秘蔵酒などと書かれて市場に出回るんじゃ。熟成年数はさまざまじゃが、中には10年以上の古酒なんかも売られておるぞよ。
見た目は透明から黄色、そして茶色へと変化するのじゃ。また、サラサラだった液体は少しねっとりとなる。また、糖蜜類、ドライフルーツ、木、ナッツ、出汁製品類、スパイスなどに例えられるような複雑で濃縮感の高い香りが生じて、飲み口は非常に重厚に変化するのじゃ。どうじゃな? 熟成の世界はとても深いものじゃろう?
【参考】SSI(2019)『酒仙人直伝 よくわかる日本酒』(NPO法人FBO)
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