【歴史その3】平成の日本酒~日本酒新時代へ~

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平成に入ると、日本酒を取り巻く環境が変わってきました。グルメや「本物」を求める時代の流れから新しい商品が生まれて、これまで日本酒を飲まなかった人たちが日本酒に興味を示し、「日本酒ブーム」と呼ばれるほどの現象が起きました。

日本酒ブームの変遷、そして日本の「國酒」を海外へという動き

昭和後期の日本酒ブームで、フルーティーな日本酒が人気となります。平成に入ると、日本酒造りの原点ともいえる「生酛造り」の復活や新製法の商品も登場し、日本酒は「楽しむためのお洒落な嗜好品」に変わっていきます。そして日本酒で乾杯することを通じて日本文化の伝承を目的にした、「日本酒で乾杯推進会議」が2004年に設立されました。
また、日本酒の魅力で観光客を誘致する試みも盛んになり、全国各地に「酒蔵ツーリズム」が広がりました。世界で和食とともに日本酒がトレンドとなり、日本酒の輸出量は2006年から2017年の11年間で輸出量が約2倍、輸出金額が3倍になりました。そして2012年には「ENJOY JAPANESE KOKUSHU(國酒を楽しもう)」プロジェクトも立ち上がりました。

推奨「日本酒で乾杯!」から新しい観光「酒蔵ツーリズム」へ

国内でも、日本酒を盛り上げようという動きが活発化し、日本酒で乾杯することを通じて日本文化の伝承を目的にした、「日本酒で乾杯推進会議」が2004年に設立されました。国内でも、日本酒を盛り上げようという動きが活発化し、日本酒で乾杯することを通じて日本文化の伝承を目的にした、「日本酒で乾杯推進会議」が2004年に設立されました。

また、日本酒の魅力で観光客を誘致しようという試みも盛んになってきました。
佐賀県鹿島市「鹿島酒蔵ツーリズム」の成功例をもとに、全国各地の酒蔵に「酒蔵ツーリズム」が広がりました。

さらに日本酒を主題としたイベントが全国各地で頻繁に行われるようになり、各メディアでも日本酒を取り上げる機会が増えてきました。

未来に向けた課題

日本酒の消費量はピーク時の約三分の一にまで減少し、国内における酒類の課税移出数量に占める日本酒の割合は、7%を切りました。激減しているのは、日本酒出荷量の普通酒であり、純米酒や吟醸酒などの特定名称酒は増加しているため、いわゆる高級酒の人気が高くなっていることがわかります。
そして、蔵元自らが杜氏を務める蔵元杜氏、女性杜氏、外国人杜氏も登場し、酒販店や飲食店でも日本酒の持ち味を活かしたサービスを心掛けるようになりました。

これからは造り手、売り手、サービススタッフなど日本酒に関わるすべての人が一体となり、2000年前から受け継がれてきた日本酒文化を、最高の形で未来へ引き継ぐことが課題となります。また、より多くの海外の人に日本酒と日本を知っていただくための努力が、未来に向けた課題となるでしょう。

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